- 2017.05.25
- Journal
落ちるとキケン!第五回 お手製ホームページの落とし穴
複数の記事で著作権が侵害されていると発覚し、サイトの閉鎖に追い込まれ、挙句の果てには謝罪会見まで実施。世間を騒がせた某企業の著作権問題は、記憶に新しいことと思います。
ホームページの担当者やブログ記事の投稿者にとって、著作権は無視できないものなのです。
今回は、ホームページ制作に利用する素材の著作権について解説します。
著作権についておさらいしましょう
著作権が世界的な広まりをみせたのは、1886年に締結された「文学的および美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」によってです。
その後、創作物には著作権が発生すること、および著作物は保護されるべき、という考え方が少しずつ普及していきました。日本で著作権法が制定されたのは1970年(昭和45年)5月6日のことです。
そもそも著作権とは、創作物にあたるものを「著作物」、その著作物を創作した人を「著作者」として規定し、著作者を保護するための権利として存在しています。
著作権のある著作物を、著作権者の許諾を得ないまま無断で使用すれば、「著作権侵害」となります。また、著作者に無断で著作物の内容や題号を改変すると、「著作者人格権侵害」となります。
著作物に該当するものとは?
具体的にどのようなものが著作物に該当するのでしょうか。
ポイントは「創作性」および「表現性」があるものです。
詳しくは、「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの」と規定されています。
例えば、小説や論文、音楽、絵画、版画、彫刻、建築物などは著作物の代表です。他人の小説を作者の許可なく転載すれば、著作権侵害となります。
その他にも、地図や図面、写真、映画、プログラム、二次的著作物、編集著作物、データベースなどもあります。
いずれにしても、著作物の範囲はかなり広いと認識しておいた方がいいでしょう。
無料ホームページ素材の著作権に注意!
ホームページ制作の担当者やブログ記事の投稿者が注意しておきたいのは、フリー素材に関する著作権です。
無料で利用できるからと、好き勝手に素材を活用していると、場合によっては訴えられてしまう危険性もあるのです。そうならないために、フリー素材を使う際にはしっかりと「利用規約」を確認しておきましょう。
フリー素材の提供サイトによって利用規約はさまざまですが、注意しておきたいポイントがいくつかあります。すでにフリー素材を利用している方も、これからフリー素材を活用してみようと考えている方も、しっかりと確認しておいてください。
1.商用利用と個人利用
フリー素材のなかには、「商用利用NG」と規定されているものがあります。
商用利用NGとは、該当するフリー素材を雑誌や企業サイトなどで利用することができないと定められているものです。
個人利用においても、アフィリエイト連携などで個人利用を逸脱する場合があります。注意しておきましょう。
2.画像を加工して使用する場合
フリー素材であっても、その画像を加工して利用することができないものもあります。
また、基本的な加工が認められていても、「縦横の比率が規定と異なる改変」や「部分的な切り抜き加工」などはNGとされる場合もあるため、事前にきちんと確認しておくことが大切です。
3.肖像権に関する配慮も
著作権とともに注意したいのが「肖像権」という権利です。
肖像権とは、他人から無断で写真を撮られたり公表されたりしない権利のことです。
人物が写っている素材の場合、著作権を侵害していなくても、肖像権侵害に該当する場合があるので、使用する前に必ずチェックしておきましょう。
著作者の権利を侵害しないために
ご紹介したように、ホームページ制作で素材を使用する際は、さまざまなことに気をつけなければなりません。
著作者の権利を侵害しないためにも、ホームページ制作で素材を利用する際は、必ず利用規約を確認してから活用するようにしましょう。
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