- 2018.09.28
- Journal
落ちるとキケン!第十二回 企業ホームページの落とし穴
~根拠は何!?思い込みの落とし穴~
私たちは生活上や仕事上において、今まで蓄積してきた経験や知識によって判断することが多くあります。
あるいは断片的な知識によって、判断してしまうこともあるでしょう。いろいろと考えるよりも行動したほうが早い、というせっかちな人もおられると思います。
いずれにしても、このような行動の中には、
「うまくいくはずだ」「きっとこうなるだろう」
と、不安よりも期待や自信のほうが大きくなるのではないでしょうか。
しかしホームページを制作するうえでは、このような自分自身の「思い込み」で行動してしまうことはとても危険です。
ただ存在するだけでまったく価値のないホームページにしないためには、ホームページをどのように活用していくのかという「戦略」が必要なのです。
「ホームページは成功例を真似すれば絶対に上手く行く!」
さまざまな情報を検索したり、インターネット関連の書籍などに目を通してみると、ホームページを制作したことによって、
「集客ができた」「売り上げが上がった」「収入が倍増した」
などという成功事例をたくさん見かけることができます。
なんとなくその情報を見ていると、自分自身も簡単に結果が得られるような気になってきます。その情報と同じことをすれば同じような結果が得られる、そのホームページと同じようなホームページを作成すれば集客できるようになると錯覚してしまいます。
しかし成功を収めたホームページを分析してみると、自社に対して顧客が求めている情報を的確にとらえ、顧客にとって有益なコンテンツをしっかりと伝えていることが分かります。
ホームページを訪れた顧客は何を求めてホームページへ訪れるのか、ホームページ内ではどのようなページやリンクをクリックしているのか、さまざまな情報分析が結果に表れているのです。つまり成功には、それを裏付けできる「根拠」が存在するのです。
ホームページを設置したからといって、魔法がかかったかのようにいきなり状況が変化することはありません。「思い込み」を排除して、ホームページの目的をしっかりと持ったなかで作成していかねばならないのです。
「うちの会社はセキュリティ対策しなくても大丈夫だろう」
新聞やテレビの報道を見ていると、大企業や行政、官公庁などのホームページに対してサイバー攻撃が仕掛けられて被害にあったというものが少なくありません。
また個人情報の管理がずさんであることや、内部の不正によるものなどによって個人情報などの情報漏洩が発覚することもあります。
このような一連の記事を見ていると大企業などで問題になることが多く、中小企業にはほとんど関係ないことだと感じてしまうのではないでしょうか。
しかし近年、セキュリティの甘い中小企業のパソコンが攻撃されることが多くなっています。
「うちの会社はセキュリティ対策しなくても大丈夫」「自分が狙われることはないだろう」という根拠のない「思い込み」が、これらの事故につながってしまうのです。
近年、インターネットが普及して、インターネットでさまざまな業務や管理を行う機会が増え、個人においても、ネットバンクやネット通販を利用する人は増加しています。
これらを狙ったハッキングによる被害は、今、とても増えています。その背景には自分は大丈夫だという「思い込み」によって、セキュリティ面が甘くなっているという「セキュリティ対策不足」があります。
事故は自分自身にも起こり得ることだというのを前提に、事前に必要な対策を立てましょう。
「自社のことは中で働く自分達が一番よく知っている!」
長く同じ会社で働いていると、自社のことは自分たちが一番よく分かっているという気持ちになりますよね。頑張って業務に打ち込んで結果をあげてきた人にとっては、その経験が自分の自信にもなっていますので、なおさらその気持ちが強いのではないでしょうか。
しかし、客観的に見ることで発見できる部分もあります。
自分自身に置き換えてみてください。自分が気づいていない癖を友人に指摘されて、初めて気が付いたという経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
「このようにすればこのような結果が出る」「今までこれで成功したから今度も間違いない」
という気持ちは、積み重ねてきた経験によるもので、とても大事なことです。しかし企業の理念やビジョンに向かうためには、ほかの視点から探ってみることや他に重要となることを優先させて行うことが必要になることもあります。
このような「思い込み」は決して間違いではありません。しかし会社の成長、自分自身の成長のためには、時には止まって考え、周りからの意見を聞き、別の視点から物事を見ることが大切になります。
思い込みで動いて失敗しないために
「思い込み」は今まで自分自身が頑張ってきた証です。ですから、あらゆる行動や判断において大事な要素であるといえます。しかし、柔軟に物事をとらえる姿勢がなければ、時に危険な状況に陥る可能性があると考えておかねばなりません。
企業ごとに必要なものは違う
自社に本当に必要なものは何か、目的をしっかりと定めることで初めて結果が得られるようになります。
事故は誰にでも起こり得ることであるという意識を持つ
いつも行っている行動や判断のなかには、リスクが潜んでいるかもしれません。事故が起こる可能性は誰にでもあるという意識が必要です。
大切なことは何か、振り返って考えることも大切
近くにいるからこそ見えないものもあります。さまざまな視点から見直すことによって、新たな展開を生み出すことが出来る可能性もあります。
このようにホームページの制作は、思い込みではなくしっかりと戦略を立てることによって、いい結果につなげることができるものなのです。
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